Well-being

社員のモチベーションを高めるメリット・方法を紹介

記事の情報は2023-04-05時点のものです。
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モチベーションとは

組織マネジメントでは、「モチベーション」という言葉を耳にすることが多くあります。「モチベーション」とは動機を意味する言葉で、動機とは、人が何らかのアクションを起こす際の要因となるものを指します。

ビジネスにおいて、モチベーションは必要なのでしょうか?本記事ではモチベーションを高める必要性や、向上させる方法を紹介します。

社員のモチベーションを高める必要性とは?

組織の生産性を高められる

社員のモチベーションが低くなると、仕事への積極性・主体性が損なわれます。「やらされている」という心理状態では、ひとつの業務にかける時間も長くなり、組織全体の生産性が下がる恐れがあります。社員一人ひとりのモチベーションを高めることが目的ではなく、パフォーマンス向上とその維持のために必要なことと言えます。

サービスの価値が向上する

すでにご紹介したとおり、モチベーションが高まると社員それぞれの主体性、積極性が発揮され、仕事に対してこだわりを持つことができるようになります。サービスの質に良い影響を与え、クライアントからの信頼や会社のブランド価値も向上しやすくなります。対外的な評価は業績にも直結するため、会社の成長のためにもモチベーションを向上させるべきです。

離職率を抑えられるため

モチベーションが低いと、心理的に「今よりも良い会社があるのではないか」という迷いが生まれやすくなります。モチベーションを向上させることで、社員の離職を防止する効果も期待できるでしょう。また、社員の定着率が上がれば採用活動でもアピールできるため、優秀な人材をさらに採用しやすくなります。

社員のモチベーションを高める方法とは?


では、どうすれば社員のモチベーションを上げられるのでしょうか。まず、モチベーションを上げる方法は、外発的動機付けと内発的動機付けの二つに分類されます。

社員のモチベーションを短期的に高める「外発的動機付け」


外発的な動機とは、会社から与えられる目標や物など、外的要因がきっかけで意欲を持たせることを指します。例えば、「会社から支給されるインセンティブをもらうために頑張る」や、「成績が良い社員として、社内表彰されるために頑張る」という動機です。
このような外発的動機付けは、短期的なモチベーションを向上させたいという場合に有効です。

社内で表彰されることを目指している場合、表彰式が終わると目標がなくなってしまうため、それ以降はモチベーションが下がってしまう可能性があります。また、インセンティブが目標であれば、受け取ってしまえば目標が終わってしまい、いつまでも続くものではありません。

短期間で動機の源泉が消滅してしまうため、長期的にモチベーションを上げることは難しい動機付けです。

社員のモチベーションを長期的に高める「内発的動機付け」


内発的な動機とは、社員一人ひとりの中にある「内部要因」がきっかけで意欲を持つことです。「今の仕事が楽しいからスキルを磨いていく」、「興味がある分野だから頑張る」など、自分の気持ちがきっかけとなり行動します。

内発的動機付けは、外発的動機付けよりも長期的な効果が期待できます。外部環境はすぐに変わってしまいますが、自分が興味のある、夢中になれることはそう簡単に変わりませんよね。自分の価値観や気持ちが変わらない限り、モチベーションを上げるエネルギーを自ら生み出し続けるためです。

社員のモチベーションを長期的に上げるためには、内発的動機付けとなる方法が有効です。具体的な方法として、5つの施策を紹介します。

公正な人事制度を策定する

社員のパフォーマンスが正当に評価されるよう、透明性と納得度の高い人事評価・報酬制度にすることです。例えば、結果だけでなく過程を考慮することや、属人的な評価をなくす仕組みを作るなどが挙げられます。また、なぜその評価・報酬になったのかを評価面談で丁寧に説明することも大切です。「自分の頑張りが正しく報われる」と社員が思えるようになれば、おのずと仕事へのモチベーションも高まるでしょう。

期待・役割を明確にする

自分が担当する仕事の意義が不明瞭だと、社員は「何のために働いているのだろう」と感じてモチベーションが下がる可能性があります。社員一人ひとりに対して、期待・役割を明確にして伝えることが大切です。例えば、仕事を割り振る際に「プロジェクトの成功に欠かせない役割だよ」「あなたの○○の能力に期待して任せた」と声をかけるだけでも、社員の自己肯定感を刺激し、モチベーションを高められます。

挑戦を促す環境をつくる

日々の仕事がルーティンワークになってしまうと、退屈を感じてモチベーションが下がってしまいます。これを防ぐために、挑戦を促せるような環境にすることも効果的です。例えば、新規事業のアイデアを募集するコンテストを開催したり、自分の意志でキャリアチェンジができる「社内公募制度」を取り入れたりするなどの方法が挙げられます。また、現状の能力よりも少し高く目標を設定させることで、本人の挑戦意欲をかき立てることも可能です。

会社のビジョンや方向性を伝える

会社のビジョンを社員へ浸透させることも、重要なモチベーション向上施策になります。自分の活躍が組織貢献につながることや、サービスを通じて人や社会の役に立てると思えると、仕事にやりがいを持ちやすくなります。特に、会社のトップである経営者から発信されるメッセージは大きな影響力があります。社長との懇親会や理念浸透研修など、経営者と社員一人ひとりが向き合える場を設けるとよいでしょう。

キャリア形成研修を実施する

人は働く上でキャリアの「目標」があると、目の前の仕事にも意義を感じられるようになります。キャリア形成を促す研修を実施し、社員に自身のキャリアを設計させることも効果的です。「何年後にどんな姿になりたいのか」「そのために今何をすべきか」を社員に考えさせ、アクションプランを立てさせます。社内でのキャリアプランを明確にさせることで、目標達成に向けた意欲的な努力を社員に促せるでしょう。

まとめ

人それぞれ価値観や能力が異なるため、社員のモチベーションを高めるには一人ひとりに応じた施策を考えることが大切です。まずは社員のパーソナリティを知り、モチベーションの向上を実現させましょう。




著者イメージ
Writer 著者
フリーライター 石塚 ゆい

IT企業で人事をしながらWell-beingを追い求めているしがないOLライター。
誰もが働きながらも幸せな日々が過ごせる方法を仕事で試しながら得られた知見を記事に書いている。
最近興味があるのは筋トレ。